かめきちよりみち は、カウンター席のみの小さな店になる予定なので・・・
ひとりで来店される方にも、店で心地よく過ごしていただきたく、自由に読める本を少し置きたいなあ と、よい空気感の本を見繕っているところです。
最初に浮かんだのが、読んでいるとサンドイッチが食べたくなる本
吉田篤弘著「それからはスープのことばかり考えて暮らした」です。
もちろんスープも飲みたくなるんですけどね。
安藤さんが営む「トロワ」(アン ドウ トロワなんです・・・笑)というサンドイッチ屋さんをめぐる人々(気になる人がいっぱい)の物語です。
たんたんとした日常がさりげなく語られる中に時折、心に染みる台詞を発見したり、たまらなくなつかしさを感じて胸がいっぱいになったり・・・心おだやかに、やさしい気持ちにしてくれる1冊です。
滋味溢れる、とは、こういうことか・・・
人生で劇的な事が起こる!なんてのは稀で、日々は繰り返し淡々と過ぎていくものですが、1冊の本が、日常をちょっとだけ素敵にしてくれるかもしれません。
毎日の暮らしを大切にしたくなる1冊なのです。
作者の吉田篤弘さんは、この本の装丁もされていて、デザイナーでもあるので、内容も本もセンスよく仕上がっているのですが、オシャレ過ぎず、どこかに郷愁と温もりを感じさせる、そんなところがよい感じです。
なので、サンドイッチも、オシャレじゃないけれど昔からあるような、卵とキュウリとハムのサンドイッチにしてみました。
サンドイッチをつまみながら、心豊かなひとときを・・・
なお、この本は月船町シリーズの一冊なので、シリーズの他の本もいつか紹介したいと思っています。